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公開日:2025年9月19日

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知事記者会見 令和7年9月16日(火曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和7年9月16日(火曜日)13時00分から13時45分
  • 場所:香川県庁本館9階県政記者室
  • 作成:広聴広報課

 

報告事項

・5年に一度の国勢調査の実施について

質問項目

1.瀬戸内国際芸術祭秋会期について
2.石破首相との意見交換について
3.秋篠宮皇嗣妃殿下並びに佳子内親王殿下のお成りについて
4.プロジェクションマッピングについて
5.旧県立体育館について
6.大阪・関西万博について

報告事項

【5年に一度の国勢調査の実施について】
知事:大変いつもお世話になっております。今日もよろしくお願いいたします。私から国勢調査の実施についてのお知らせ、そしてお願いをしたいと思います。5年に一度の国勢調査が、本年10月1日現在で実施されることになります。国勢調査は、もう言うまでもありませんが、日本に住む全ての人と世帯を対象にした、最も重要な統計調査でありまして、外国人も含めて全ての方、国内に3か月以上継続して居住した方が対象でございます。県内では約41万5千世帯が対象となっております。9月20日(土曜日)から、国勢調査員が皆様の自宅をご訪問して、調査書類を配布いたします。調査書類が届きましたら、回答期限の10月8日(水曜日)までに、忘れずにご回答いただきたいと思います。回答方法ですけれども、紙の調査票でのご回答でしたら、郵送又は調査員への提出でございますけれども、できるだけ簡単・便利なインターネット回答をお勧めしているところでございます。インターネット回答であれば24時間、いつでも都合のいい時間に回答できます。ログインの方法は、本日お配りしているチラシ裏面に掲載しておりますように、二次元バーコードを読み取って簡単にログインすることができます。このログインの段取りについては、私もこのようにログインができるということを、動画に撮っていまして、県のホームページ、インスタグラム、X(旧ツイッター)、ユーチューブなどでもご覧いただけるようになっておりまして、こういったものも見ていただきながら、できるだけインターネット回答をお願いできたらと思っております。また、調査票を配布するタイミングで、啓発イベントなどの広報にも努めてまいります。報道機関の皆様方には、様々な機会を見つけて国勢調査の実施、そして、重要な調査でありますので、回答をお願いしていただけるような報道をしていただければありがたいと考えております。調査の趣旨にご理解いただきまして、県民の皆様には期限であります10月8日(水曜日)までの回答をぜひお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。私からの報告は以上でございます。

質問事項

【1.瀬戸内国際芸術祭秋会期について】
【2.石破首相との意見交換について】
幹事社:幹事社から2点質問があります。1点目が瀬戸内国際芸術祭の秋会期についてです。瀬戸内国際芸術祭秋会期が10月3日に開幕します。宇多津町が初めて会場に加わりますが、アピールポイントと課題をお聞かせください。2点目の質問は石破首相との意見交換についてです。9月9日、総理大臣官邸で石破首相と全国の知事らとの地方創生に関する意見交換会があり、池田知事も出席されたと聞いています。池田知事から石破首相に意見されたことがあればお聞かせください。また、次期政権に求める地方創生のあり方についてもお聞かせください。以上になります。

知事:瀬戸内国際芸術祭秋会期についてのご質問がございました。アピールポイントと課題ということでございます。アピールポイントといたしましては、今回、秋会期で新たな会場になります、宇多津エリアが注目のポイントだと思っております。かつて塩の産地として大変栄えた地域でありますので、今回の展示は「塩」をテーマにした作品やイベントを考えております。会場でありますけれども、大きくは2つありまして、1つは歴史的な町並みで有名になっております「古街(こまち)」と呼ばれる地区がございますけれども、この古街の地区で、国の登録有形文化財にもなっております、町のシンボル的な建物、三角邸において、アーティストの山本 基さんが塩を使って緻密に描いた作品の展示を予定しております。また、この古街の中で、イスラエル出身のシガリット・ランダウさんが、死海の塩で結晶化された漁網の作品を、ここの地区にあるかつて米倉で使っていた場所、そして商店の2か所で展示いたします。この他、シンガポールのゼン・テーさんが、地域の神社など3か所で作品を展示するのに加えまして、夏に志度エリアで人気を博し、秋には本島でも展示する筧康明さんのシャボン玉を噴き出す作品を、古街でも3か所展示することが決まりまして、都合、全体でコンパクトな古街エリアに、4作家9か所、割とコンパクトにぎゅっと詰まった展示になります。また、この古街エリアの他にもう1か所、臨海部におきまして、2022年、第29回UBEビエンナーレ大賞受賞作家の西澤利高さんによる、アクリルの透明な彫刻作品が設置される、このようなことでございます。また、イベントですけれども、この「塩」をテーマにした塩サミットを10月5日に開催いたします。塩の研究者、塩業の関係の方、また、塩がついたお名前の方、多種多様な人をお招きして、あらゆる角度から塩について語るという、今までにないようなサミットでございます。こちらの方も、ぜひおいでていただければと思います。そして秋会期は、この宇多津エリアだけではなくて、秋会期だけの本島、高見島、粟島、伊吹島、それぞれ大変個性のある島ですけれども、その個性を生かした作品展示が今年も行われます。なお、宇多津エリアについては、夜8時までの作品鑑賞が可能です。また、ぐるっと鑑賞される方に対し、少しでも利便性を上げるために、丸亀市の方で、今回、宇多津、丸亀港、多度津港、これを巡回するバスを1日5便、運行していただけるということになりまして、これで非常に回りやすくなる部分もあろうかと思います。そして課題でございますけれども、秋会期は、これまでの瀬戸芸の開催の実績を見ましても、3会期の中で最も入場者が多いということで、前回はコロナでしたが、前々回を見ますと、約40%が秋会期になっております。そして、どうしても終了に近づくと、入場者が増えるということがございますので、平準化については、春・夏ともに、いろいろなことにトライして、ご理解をいただき、平準化が図られてまいりましたけれども、秋会期についても、より一層、この平準化の取組みを行ってまいりたいと考えております。瀬戸内国際芸術祭秋会期については以上でございます。次に、石破首相との意見交換についてでございます。先週9月9日に、総理大臣官邸におきまして、石破首相と全国のいくつかの知事が一緒にテーブルを囲み、意見交換会が開かれました。私も出席をしてまいりました。まず、私から石破首相に提案したことでございますけれども、四国の新幹線の早期の実現をご提案してまいりました。石破首相は、地方創生に力を入れておりますけれども、人口が減少する中で、地方創生を実現するには、定住人口を都市から地方へ移動させるということと併せて、関係人口を増やしていく、それも広域に増やしていくことが重要だというお話をさせていただきました。大きく人を動かすことについて、新幹線というのが、今、金沢を見ても、福井を見ても、鹿児島を見ても大変な力を発揮している。これは実証されているので、この素晴らしい新幹線の力が地方創生には不可欠であるというお話をしました。法定調査に時間がかかるので、北海道を待ってということじゃなくて、1日も早い法定調査の実施をご提案させていただいたところでございます。そして次の政権に求める地方創生のあり方でございますけれども、地方創生は、国全体の長い発展のために、何としても実現しないといけない国の大きな政策課題であります。そして、これを実現していくためには、政府のリーダーシップが要りますけれども、今回のような総理と知事との直接的な対話を、次の政権においてもまた、できるだけ回数を増やして行っていただきまして、国と地方が連携して地方の創生、分散型国土の実現を実施する、これが次期政権に強く求めることでございます。私からは以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【1.瀬戸内国際芸術祭秋会期について】
幹事社:瀬戸芸の秋会期の中で、平準化の取組みをさらに進めるというお話がありました。この点、もう少し具体的に、どのような方法で行っていくかお聞かせいただけますか。

知事:春会期、夏会期でも効果があったという振り返りがありますのが、混雑カレンダーと、リアルタイムの混雑状況のスマホでの提供、この2つであります。これについて、今回もぜひ見ていただくように、広報を強くお願いしたいと思います。それから県民の方には、ぜひ比較的空いている平日の鑑賞もおすすめしていきたいと思います。

幹事社:春会期のときはゴールデンウィーク前後で混雑を避けるために、というお話がありましたけども、秋会期で、現状混雑が予想されている時期というのはあるのでしょうか。

知事:やはりお休みが続く時期と、終了間際ですね。特に11月の冒頭の1週間、ここは大変混む時期でございます。

【2.石破首相との意見交換について】
幹事社:2点目の質問の補足で伺わせてください。池田知事の方からは四国の新幹線の早期実現を訴えたという話で、首相はそれに対して何か反応はありましたか。

知事:今回は非公式で意見交換をするということで、この意見交換の内容については差し控えようというようなことになっておりました。しかしながら、石破首相も、鉄道の問題についてはしっかり議論していかないといけないなというようなお話はありました。

幹事社:先ほど、直接的な対応の機会をできるだけ、というお話がありました。分かればで結構なのですが、これまでの首相との意見交換会という場はあったのですか。

知事:過去を振り返るのは難しい面もあるのですけれども、そのときも話題になったのですが、しばらく無いなというような話がありました。私も確かに知事になって3年ちょっとですが、初めてですし、これまで、ああいう形でフランクに話し合えるということはなかったのではないかと思います。その前もどうでしょうか。あまり無いなという話題はその時も出ていました。

幹事社:どんなところが、意見交換のあり方として有意義だったのでしょうか。

知事:県知事であれば、県という組織を代表しての発言ということになると、いろいろな制約ももちろんあるわけですし、国の方も、いわゆるいろいろな省庁さんがいて、総理がいて、その中での発言ということになると、限界もあるかと思うんです、意見交換の内容もですね。お互い、そういうことは全く無しで意見交換ができたという、ここに今回の意義があったのではないかと思います。

幹事社:自由闊達な場だったと。

知事:そうです。

【3.秋篠宮皇嗣妃殿下並びに佳子内親王殿下のお成りについて】
記者:瀬戸芸の関連で、紀子様と佳子様が10月2日、3日にお越しになりますが、そのあたりの所感を改めてお尋ねできますか。

知事:大変光栄なことだと思っております。そして、この瀬戸内国際芸術祭というもの自身を見ていただくことで、この瀬戸内、そして島々の現状もそうですし、魅力を紀子様、佳子様にも見ていただける。また、そういった場面を通じて、全国に発信をしてもらえる、こういったことに大きな意義があるのではないかと思います。そして、大島のご訪問も予定がございますし、小豆島の愛育会の方もあります。そういった、香川県のそれぞれ地域でのいろいろな人の暮らしの現状、こういったものを見ていただく、そういう場としても大きな意義があることではないかと考えております。

【4.プロジェクションマッピングについて】
記者:この週末からまた議会が開会しますけれども、その中で、補正予算で、プロジェクションマッピングの執行に伴う予算の減額を今回なさっています。そのあたり、計画の見直しとか、そういうことになるのかなと思うのですけれども、その判断に至った理由とか、今後はどうしていきたいかというのを教えてください。

知事:サンポートエリアが非常に集客の力を発揮できてきており、非常に喜ばしく、嬉しいことでございます。この力を長く継続して発揮させたい、このように考えております。プロジェクションマッピングというのもその1つであり、夜の観光という面でも大きな力があると思っております。そういう考えの中、他の集客のコンテンツもいろいろ検討していく中で、サポートエリアの中でクリスマスマーケットというものですね、横浜でも行われておりますけれども、こういったものが非常にあの地区にはふさわしいのではないかということで、これを今回実施するということで、内容の変更を提案させてもらっているものであります。

記者:時期を見ながら、プロジェクションマッピングの方も実施はなさるという予定ですよね。

知事:当初考えていた内容で、回数を減らしていきたいと思います。

記者:それは1回、試験的にやったときに、それもそれなりに予算があったと思いますけれども、それに果たして見合うのか、というような議論とかはあったのですか。

知事:春に行ったときには、大きな効果があったと評価させていただきました。
その中で、先ほど申しました、アリーナの集客効果を今後とも発揮していく最適と言いますか、最善のプログラムを考えている中で、クリスマスマーケットというものを折り込んだ方がより良いのではないかという考えに至って、提案させていただいております。

【5.旧県立体育館について】
記者:旧県立体育館についてお伺いさせてください。12日(金曜日)に、教育長と営繕課長が会見という形で、解体の必要性を改めて説明されました。知事の方も、県民への説明をしたいと(先週の知事定例記者)会見でおっしゃっていて、知事自らが、という選択肢もあった中で、ああいう形を選ばれた理由と、会見を終えての手応えみたいなものがあれば、所感を聞かせてください。

知事:先日の教育長の発表ですけれども、旧県立体育館の耐震性・老朽化の状況について、県民の皆さんにお知らせをしたいという趣旨で開催をしたところでありまして、金曜日に行った記者会見が、一番、県民の皆様に広くお知らせができる適当な方法だと考えて実施したところであります。そして、行ったあとのことについては、安全性、耐震や老朽化について、これからも引き続き、ご説明を続けていかなければいけないことであると感じております。

記者:教育長と営繕課長に発表を任せられたのは、どういう理由からでしょうか。

知事:この体育館のあり方を直接的に判断していくのは、教育委員会の方でございます。私がその判断をもって、最終的な判断をしていくということでございます。そういう中で、今回、教育委員会の方から、今の旧県立体育館の耐震性・老朽化を説明するのが適当ではないかと考えたところでございます。

記者:その中身ですけれども、耐震性が不足しているという老朽化の具合などについては説明があったのですが、今、急いで解体しなければならないほど倒壊の危険性があるのかとか、緊急度の根拠については、一般論にとどまったかなという印象を抱きました。専門家の指摘もある中で、これまでのプロセスを重視しているような印象を受けているのですけれども、県民に対して、貴重な建物を壊すということ、しかも10億円の解体費用がかかるということについて、理解は深まったとお考えでしょうか。

知事:旧県立体育館を何とか保存できないか、という県民の声を私も聞いております。そういう声の中で、非常に苦しい気持ちを持ち続けているところであります。一方で、県の役割、県がやらなければいけないことというのは、県民の安全を確保すること、ひいては県民の命を守ることであると思います。旧県立体育館でございますけれども、南海トラフ地震が近い時期に発生するという懸念が深まっている中で、耐震性や老朽化の問題で安全に懸念があるこの旧県立体育館の安全性を確保し、危険性を取り除く、これは非常に急がれる課題であるということでありまして、これを県民の方にも理解をしていただきたいという思いでおりますし、これからもこの点について理解を求めていきたいという思いで、先日も教育長から発表したところでございます。

記者:理解が県民に対して深まっているかどうかについて、いかがでしょう。

知事:県民の方に、今の旧県立体育館の耐震性や老朽化の現状というものを、先週の発表の内容で、できるだけ目に見える形で理解していただきたいとの思いで、教育長が発表したところでございます。これについては、ぜひ理解をして深めていただきたいという思いでございますけれども、これからも、そこは続けていかなければならないのではないかという思いでございます。

記者:会見の前日には、民間で再生を目指している再生委員会と、非公開で2回目の面談が行われました。その中で、耐震診断書の読み解きについて誤解があるのではないかという指摘もあったと聞いていますが、その場では反論されず、会見でそうではないということを反論されたようなのですが、耐震診断書の読み解きなどは、その場でやりとりした方が、理解が深まったり、双方が前提としているものが確認できたりすると思います。しかし、それをせずに、その場では聞くだけにして、会見で反論するという形をとられています。今後、再生委員会との面談のあり方について、何か考えていることはありますか。

知事:再生委員会との面談のあり方については、双方が腹蔵なく、また、具体的な根拠に基づいての主張をすることで双方の理解を深めていく、これが一番重要だと思っております。

記者:今までの2回は非公開という形で行われているのですけれども、公開の場で、双方の議論を、マスコミを入れる形でやった方がより伝わる部分もあるかなと思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。

知事:公開の場で、ということについては、どうしても人間の気持ちの問題として、言葉の使い方などを気にせざるを得ない部分があり、これは理解いただけると思うのです。そういう中で公開ということは、腹蔵なく意見交換するという意味においては、どうなのかなという思いがあります。そうではありますけれども、話し合った内容については公開をすべきだと思いますので、話し合った内容について、双方確認した上で公開していくというようなことは、相手のこともありますけれども、相談の上、考えていったらいいのではないかなと思います。

記者:前回の面談は、県教委は聞くスタンスだということで、その場で反論もされず一方的に聞いて、という形だったようなのですけど、今後、3回目が開かれるとしたら、もう少し踏み込んで、どの部分がどうなんだ、みたいな具体的な話をその場でしていくことも必要かなと思うのですけど、その辺りはいかがでしょうか。

知事:もちろんそうだと思います。

記者:旧県立体育館について伺いたいのですけれども、先日の教育長の会見の中で、2012年に株式会社丹下都市建築設計が行った耐震診断の方法は、簡略化ではなく、十分な実績があると教育長はおっしゃっていました。一方、再生委員会側は、そうではないのだと言っているわけですよね。1回検討して、構造化の専門家なりに聞くとか、もちろん営繕課の方もプロフェッショナルだと思いますけれども、学識経験者とか、学者の意見を聞くという機会を設けるとか、そういうことは考えていないのですか。

知事:県で行った耐震診断は、国で定めた診断方法で、今もこの方法が定められておりますが、この方法に従って耐震診断を行った結果に基づいております。これを先週も教育長がお話しいたしましたし、これまでもそのような話をしてきております。そういう中において、検証なり、他の先生の考えを聞くということについてですけれども、検証については、どこを検証することになるのかという、そのポイントが明らかではないのではないかと考えております。

記者:そのポイントがないから、やる必要もないだろうということですかね。続けてなんですけれども、一方、知事も保存は大事だということをかねがねご指摘されていると思います。私もそれは大事だと思うのですが、知事として、今後どう記録保存をするか、どういうビジョンがあって、こういうコンテンツがあったらいいなとか、そういうお考えはあるのでしょうか。

知事:大変重要な丹下先生の建築物であります。香川県の財産でもあるわけでございますので、これまでにないような記録保存を考えたいと思います。具体的には、今の構造の一部について現物を保存することができないのか、一番象徴になっている屋根の吊りケーブルの一部であるとか、そういった現物の保存ができないのか。それから、今の技術を使って、3Dのデジタル化によって、いわゆるVR、AR、このような技術で、後でご覧なる方がよりリアルに見ることができるようなことができないのかなどを、今、候補としており、これまでにない記録保存を考えていきたいと思っています。

記者:現物保存というのは、要は壊すけれども、その一部は残しておくということですね。一方で、建築士のファンの中には、香川県は50年代だったら県庁舎、60年代だったら旧県立体育館、そして70年代は最新の瀬戸内海歴史民俗資料館がありますと。せっかくの60年代の旧県立体育館がなくなってしまうと、50・60・70年代と続けての国の重要文化財が香川県にあって、残ったらこのまま連続して持っているけれども、無くなってしまったら3つの時代続けてのものが無くなるのではないかと危惧されている方もいるのですが、そういう声に対して、知事はどう受けとめていますか。

知事:旧県立体育館を何とか残せないのか、というような声は聞きます。そして、アート県としてどうなのだ、という声も聞きます。私としても、そういう声を非常に苦しい気持ちで聞いているところでございます。そういう中で、県民の安全を確保する、そしてひいては命を守るということ、これが一番大事なことですので、今の旧県立体育館の状況を見ると、その危険性について1日も早く取り除かないといけない。こういうことの中で、何とかその部分を県民の方にもご理解いただきたいという思いでおります。

【3.秋篠宮皇嗣妃殿下並びに佳子内親王殿下のお成りについて】
記者:瀬戸芸で、先ほど紀子様と佳子内親王が来られるということで、佳子様が香川に来るのは初めてですけども、知事としてこう受け入れたいとか、期待とか、大島青松園を回られると思うのですけども、こういったところを見ていってほしいとかがあれば教えてください。

知事:皇室の方に来ていただくということは大変光栄なことであります。さらに佳子様については、初めてだということで、ぜひ、香川県の実情を見ていただきたいという思いであります。今回、瀬戸内国際芸術祭のご視察ということですので、特に、瀬戸内海の素晴らしさ、島の素晴らしさ、そこで暮らす人たちの暮らしぶり、こういったものをつぶさに見ていただければ、非常に光栄であると考えております。

【4.プロジェクションマッピングについて】
記者:先ほど質問がありました、プロジェクションマッピングの減額補正の関連でお伺いします。もともと3回予定されていたうちの1回分の予算を減額して、クリスマスマーケットのイベントを実施するという形の補正ですけれども、夜型観光の推進という意味でいくと、プロジェクションマッピングを残しつつ新しいイベントを補正でプラスするという方向もあったかとは思うのですが、プロジェクションマッピングを減額して振り替えている、この理由についてもう一度詳しく伺ってよろしいですか。

知事:限られた予算の中で一番最適な方法を、という考え方のもとで、今回、当初考えていたプロジェクションマッピングを減らしてクリスマスマーケットにして、サンポート地区のにぎわいの継続を図る、これが最適かなという思いで、このような変更を提案させていただきました。

記者:先ほどの回答と重なるのかもしれないのですけれども、今のお答えですと、プロジェクションマッピングよりもそういうマーケット形式の方が、少なくともクリスマスの時期には適しているというような受けとめができるのですが、プロジェクションマッピング自体の評価をもう一度伺ってよろしいですか。

知事:春に行った結果からは、大きな集客効果があると評価をしております。

記者:それと比べて、クリスマスマーケット形式にすることで、どんなメリットが生じるとお考えなのでしょうか。

知事:このクリスマスマーケット、他の地区の実績も見ると大きな集客力がありまして、ここのエリアに非常に合っているのではないかということで、今回、予算もそうですし、体制もそうですし、いろいろな制約もある中で、プロジェクションマッピングを1回減らして、それを振り向けていく。これが今年考えられる最適な案ではないかということで、ご提案させていただいているということです。

記者:予算の中の実施形式についてお伺いします。クリスマスマーケットに関しても、実行委員会形式で行われると聞いております。今年3月のプロジェクションマッピングのときにも質問させていただいたと思うのですけれど、実行委員会型にすることによって、従来の情報公開のルートとはまた別のルートの公開になりまして、結局、その後、この情報公開は不適切ではないかというような手続き論的なところでも、先が止まってしまう形になります。公金が投入されるという意味で、透明性の確保の観点からいうと、この実行委員会形式は、やはり疑問視される部分もあると思うのですけれども、実行委員会形式で行われている理由というのと、メリットについてどのようにお考えか伺ってよろしいでしょうか。

知事:今回も実行委員会形式で考えておりますが、今回も、多くの協賛の方のお願いをこれからしていこうと思っております。そういう資金的なことを考えますと、実行委員会形式ということがふさわしいのではないかと考えております。

記者:もう1点、もともと想定された3回のうちの1回がハロウィンで、来月末になります。3月のときのスケジュール感でいくと、ぼちぼち発表が控えているのかなという気もするのですけれども、3月の広報は基本的に四国新聞さんの広告中心ではありましたが、今後、全国に向けての発信についてのお考えを伺ってもよろしいですか。

知事:春の課題でもございました。広報期間が少し短いことによって、来ていただいている方の範囲が限られた面があったかと思いますので、今回は、広く来ていただくために、時間も、広報の手段も広げたいと考えております。

記者:プロジェクションマッピングの先ほどの質問の続きですけれども、実行委員会形式ということで、情報公開請求をしても、実行委員会のメンバーも副知事以外は黒塗りということで、一体誰がやっているんだということすら、県民が検証できないという形なんですね。もちろん、多額の公金が投入されていて、どういうふうにお金が使われたのかっていうのは、県民としては知る権利もあると思うのですけど、それが実行委員会であるがためにそこまでできないということについてはどうお考えですか。

知事:実行委員会であるがために、公金の使い道について、透明性が違う。これは問題だと思っています。そういうことにならないように、同じ透明性が確保されるようにしていきたいと思います。

【5.旧県立体育館について】
記者:旧県立体育館の、第三者が安全性を検証しないかどうかという先の質問なんですけど、ポイントが明らかではないということですが、ポイントは、2012年に行った耐震診断は改修することが前提の診断であって、今回、本当に解体を急ぐのか、倒壊する危険はどうなのかということが、再生委員会側から疑問を呈されているので、そのあたりを、13年経っているということもありますし、もう一度検証するというのは、意義がないとは思わないのですけど、いかがですか。

知事:耐震診断において、耐震補強をするためと、解体するためで診断結果が違うというお考えについては、私はちょっと理解ができないところでございます。

記者:結果が違うとは思わないのですが、本当に解体を急ぐ必要があるのか、民間から再生の提案もあるのでその協議に応じるぐらいの時間はあるのかどうか、ということだと思うんです。

知事:協議の時間については、今の状況を鑑みると、とにかく安全性の確保や危険性の除去を急がれる、そういう考えでおります。

【6.大阪・関西万博について】
記者:大阪・関西万博に学校から校外学習で行く場合に補助する件で、その後、申請の期間を延長されました。当初は全校参加分の予算が確保されていて、参加が、全校が行くまでには届いていないという中で、この期間を延長して、さらに行ってもらいたいというふうにされたと思うのですが、そのあたりをもう一度、事情を教えていただいてもいいですか。

知事:万博は、子どもだけではないですが、特にお子さんにとっては、将来についていろいろな日頃できない経験、例えば、日頃はなかなか直に接することのできない世界の国々の文化だとか、人とか、そういうことに、この会場に行けば多く遭遇できる、そういう又とない機会だと思っています。できることならば、多くの方、多くの子どもたちに行っていただきたいという気持ちでおります。そういう趣旨で延長して、さらにチャンスを作れる方には行っていただいたら、非常に将来のためになるのではないかという思いで延長したところでございます。

記者:一方で、駆け込みで今もどんどん来場者数が増えてきている中、ラスト1か月というところで、なかなか、急に決めるのも大変かなと思うところもあるのですけれども、延長したことで、何か反響とか届いていることはありますか。延長するなら行ってみよう、みたいな声は実際にあるのですか。

知事:延長後の具体的な声はまだ私の方には届いていませんけれども、これまで行った方々の声としては、いろいろな体験、これまで見たこともないようなものが見られたということで、非常に好評であったとの声は聞いております。

【5.旧県立体育館について】
記者:旧県立体育館のことでお伺いします。前回、文化庁の建築文化ワーキンググループの取組みの話で質問させていただきましたけれども、その後、知事は、その文化庁の動きに対して、何らかの把握というのはされましたでしょうか。

知事:文化庁の方から特に香川県の方にご連絡はございません。

記者:再生委員会の方からも、そこについては、2回目の協議の中で説明があったというようなことはないのでしょうか。

知事:いろいろなお話をご発表されたりしているので、どこの発言かというのは、つぶさに私もお答えできないのですけれども、文化庁が設置した審議会のメンバーの先生が、非常に文化財としての今後の価値についてのお話をされているという話は承知しております。それのみです。

記者:現時点では平成24年の耐震診断を根拠に進めていらっしゃるわけですけれども、時間が長く経過していたり、方法についてもいろいろなご意見がある中で、再び耐震診断を行うような考えは、現時点ではまだないということでよろしいでしょうか。

知事:国が定めた、現在も使っている方法で行った耐震診断でございまして、この内容について、今も、内容が変わるものではないと思っております。そのことにおいて、新たに検証するような内容が、今の時点で明らかではないかなと考えております。

記者:再生委員会の方と、耐震診断についての見解の相違というのがかなり見えているわけですけども、これは今後も話をさらに聞いて、説明を受けていくというスタンスでよろしいでしょうか。

知事:その通りです。

 

以上

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