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公開日:2025年5月21日

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知事記者会見 令和7年5月19日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和7年5月19日(月曜日)13時00分から13時35分
  • 場所:香川県庁本館9階県政記者室
  • 作成:広聴広報課

報告事項

・ 南米訪問団の派遣について
・ 前月の交通死亡事故について

質問項目

1.県内の感染症について
2.関税政策を受けた対応について
3.「ランピースキン病」牛の処分について
4.瀬戸内国際芸術祭春会期について
5.南米訪問団の派遣について
6.瀬戸内国際芸術祭ツアー中の船舶火災について

報告事項

知事:
【南米訪問団の派遣について】
いつも大変お世話になっております。今日もよろしくお願いいたします。私から2点ご報告をさせていただきます。まずは、南米訪問団の派遣でございます。今月の12日、ブラジル香川県人会から創立70周年の記念式典について、また北伯香川県人会から創立50周年の記念式典について、私と県議会議長宛にそれぞれご案内をいただきました。南米県人会とはこれまでも周年を記念する式典が開催される機会をとらえまして、県議会と訪問団を結成して現地を訪ね、県人会をはじめ、本県ゆかりの方々との友好親善や関係強化に努めているところでございます。今回もこれまでと同じように式典に出席し祝意を表すとともに、移住された方々の労苦を労い、移住者や県人会との友好親善関係の強化を図りたいと考えております。また訪問に当たりましては、県内の経済界などにも声かけをし、現地の商工会議所などとの面会などを通じまして、本県とブラジルとの経済交流を深めていきたいと考えております。具体的な行程は今後調整を行うこととしておりますけれども、8月27日(水曜日)から9月4日(木曜日)の8泊9日の日程で、8月30日(土曜日)に北伯香川県人会創立50周年記念式典に、翌31日(日曜日)にブラジル香川県人会創立70周年記念式典に参加する予定でございます。なお、訪問日程が大阪・関西万博や瀬戸内国際芸術祭の開催期間中であり、外国要人の来県への対応も必要となりますことから、私に代わりまして副知事を派遣する予定としております。詳細な日程が決まりましたら改めてご報告をさせていただきます。
【前月の交通死亡事故について】
2つ目でございますが、前月の交通死亡事故についてでございます。お手元にマンスリーレポートがございますので、見ながらお聞きいただければと思います。ご覧のとおり、4月の交通死亡事故は、残念ながら2件発生して、2人の方がお亡くなりになりました。今日は、このうち4月12日(土曜日)に発生しました、坂出市内の飲食店駐車場での事故に関係して、特にお願いをしたいと思います。この事故でございますけれども、坂出市内の飲食店の駐車場で、四輪車と90歳代の歩行者が衝突しまして、歩行者の女性がお亡くなりになったというものでございます。また最近では、死亡には至りませんでしたが、4月3日に坂出市内の病院の駐車場で歩いていた中学生ら3人が、70歳代の女性が運転する乗用車と衝突して、重軽傷を負う事故も発生しております。駐車場における交通死亡事故は、非常にリスクが高いものでございます。ここ(マンスリーレポート)に事故防止のポイントがございますが、まず自動車の運転者の方に対してですけれども、駐車場内は、速度を十分に落として走行をお願いしたいと思います。歩行者がいろいろな動きをする可能性がありますので、まずは十分な速度低下をお願いします。それから、周囲の車や歩行者などの動きを、自分の目でしっかりと、特に駐車場では目視で安全確認をお願いしたいと思います。さらに、バックのときには死角がどうしてもできますので、人や車がいないかの確認をお願いいたします。次に、歩行者が注意すべき点ですけれども、駐車場というのは非常に車からの死角が多いので、歩行者も十分に車に注意していただきたいと思います。そういった死角と関係がありますけれども、駐車車両の間を出ていくようなときに、車との接触の可能性が高くなります。特に、急に出ると、車も止まれない可能性が高くなりますので、急な飛び出しをしないようにお願いいたします。また、特に駐車場で、お子様や高齢者をお連れになりながら移動する場合があろうかと思いますけれども、高齢者やお子様の行動は目を離さずに、できたら手を握っての移動をどうぞよろしくお願いいたします。このようなことが駐車場での事故のリスクを減らしますので、ぜひお願いしたいと思います。このマンスリーレポートをまたホームページにアップいたしますが、報道機関の皆様方にも、機会あるごとに、交通事故防止の広報にご協力をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。私からの報告2件は以上でございます。

質問事項

幹事社:
【1.県内の感染症について】
【2.関税政策を受けた対応について】
【3.「ランピースキン病」牛の処分について】
【4.瀬戸内国際芸術祭春会期について】
幹事社からは4点質問させていただきます。まず1点目、県内の感染症についてお伺いいたします。百日咳の感染者増加やはしかの感染が県内で確認される中、県として予防対策や県民への呼びかけがあればお伺いしたいと思います。2点目が関税政策です。アメリカによる関税政策を受け、香川県でどのような支援策を検討しているのか、また知事のお考えをお聞かせください。3点目が「ランピースキン病」牛の処分についてです。農林水産省の部会で、感染した牛の処分を都道府県が指示できるようにするなど、対策強化の方針を示しました。受けとめと、県内の感染状況や今後の方針を知事にお伺いしたいと思います。4点目が瀬戸内国際芸術祭春会期についてです。瀬戸内国際芸術祭春会期も終盤となりました。今期ここまでを振り返っての所感をお伺いいたします。

知事:
まず、感染症のご質問がございました。百日咳と麻しん(はしか)でございます。
百日咳につきましては、非常に高い感染数が現在確認されておりまして、2019年以来の高い感染状況になっております。一番最近の報告時点では、5月16日に公表した、5月5日~11日までの報告件数が42件で、4月28日~5月4日の33件より増加しているところでございます。そして、麻しんにつきましても、4月30日に、平成29年4月以来となる麻しんの届出がございました。そして5月12日に2例目の届出があったということでございます。今後の予防対策、そして県民への呼びかけでございますけれども、まずこの百日咳と麻しん、ともに予防接種が極めて有効であります。予防接種法に基づきます定期接種、これは無料ですが、百日咳では生後2か月から4回、麻しんにつきましては1歳から2歳の間に1回・小学校入学前の1年間に1回の計2回が定められております。定期接種が受けられるような年齢の方にはできるだけ早く予防接種を受けていただきたいです。また、定期予防接種対象年齢以外の方も含めて、今申し上げました定期接種を受けたかどうか自信がない・分からない方については、ご自身を守るために母子健康手帳で予防接種の確認を行っていただきまして、確認できない場合には、かかりつけ医などに接種のご相談をしていただきたいと思います。それから2つ目は、百日咳は咳が続くということが典型的な症状で、熱が出ない場合もございます。麻しんについては、発熱し高熱となって発疹が出るのが典型的な症状です。このように百日咳や麻しんの症状が疑われると考えられた場合は、速やかに受診をしていただきたいと思います。そして、感染を拡大させないようにマスクを着用して、公共交通機関などを利用せずに受診していただくことをぜひお願いしたいと思います。それから学校の出席停止の関係ですけれども、百日咳、麻しんについてそれぞれ罹患した場合には出席できないと定められておりますので、その定めに従ってしっかり欠席していただくことが大事ですのでお願いしたいと思います。そして、このように感染が広がっている状況ですので、県民の皆様に、日頃からの生活習慣ですが、こまめな手洗い、咳エチケットの心がけを特にお願いしたいと思います。また、換気等も、日頃からのことではございますけれども、このような感染状況に鑑みまして、ぜひお願いをしたいと思います。それから2つ目のトランプ大統領の関税政策を受けた今後の対応についてでございます。現在、国・県において事業者の皆様の相談を受け付けておりますけれども、現時点では事業者から県に対して具体的な支援の要請・相談などは寄せられていない状況でございます。県の支援のメニューでございますけれども、この関税政策の発表にかかわらず、以前から「経済変動対策融資」というものがございます。5%の売り上げ減が3か月続いたような場合に、特別の低金利の融資が受けられる制度でございまして、これはいつでも使えますので、今回のことに合わせて事業者の皆さまに改めてお伝えしているところでございます。そして今後、展開次第でさらに事業者への影響が大きく出てくる可能性もあります。現在、この影響について、企業様にもアンケート調査をさせていただいて、改めてその影響や支援の要請などについてお聞きしているところでございます。こういったアンケートの状況や随時受け付けている相談内容等を踏まえながら、今後、事業者への影響が大きく出てくるような場合には、先ほど申し上げました支援策の拡充なども含めて、しっかりと支援が行えるように幅広に検討してまいりたいと考えております。3つ目でございますけれども、「ランピースキン病」牛の感染症についてのご質問がございました。この「ランピースキン病」ですが、昨年11月に福岡で、国内で初めて確認されまして、12月末までに福岡と熊本の2県22農場で、疑いの事例を含めて230頭の発症が確認されたところでございます。香川県において発症の確認はされておりません。そして、このような状況におきまして、政府において防疫対策の強化の方針が打ち出されまして、7月下旬にも政令・省令を定めて、これまで以上の防疫措置ができるようにするという方針が、今月13日の農林水産省の会合の中で示されたところでございます。現在、県としては、このような国内初の感染事例も踏まえまして、5月に県の160戸の牛農家様に対しまして、「家畜衛生情報」という広報誌の中に「ランピースキン病」のことを記述し、早期の発見・通報の徹底を指示・指導したところでございます。万一、今の時点で発生した場合、県として迅速に対応できるように、県の関係部署に対して、発生時の検査体制や、発生した場合に現状行える防疫措置などについてしっかりと確認するよう指示したところでございます。なお、7月下旬の政府の取組みについてはまだ内容が示されておりませんので、内容が示され次第、そちらに沿った対応ができるように速やかに準備をしたいと思います。それから4つ目の瀬戸内国際芸術祭のこれまでの振り返りでございます。今週末25日で春会期が終了いたします。春会期全体の人数については、5月28日時点でまたお知らせする予定にしておりますが、先日公表しました開幕~5月6日までにおいては、前回の9万8千人の来場に対して17万3千人と、前回がコロナ禍の最中であったことを踏まえる必要はありますが、今回はかなり多くの方においでいただいて、大変嬉しく思います。そして、一方で心配されましたゴールデンウィークや週末を中心とした、混雑による船の積み残しや島内の混雑ですけれども、ゴールデンウィークの中でも前回並みの来場者と、来場される方に平準化にご協力をいただいて、今のところ大きな問題なくご鑑賞いただいているかと思います。今週が春会期の最後になりますけれども、春会期のみの瀬戸大橋エリアの来場者は、この週末、特に増加する可能性がございます。駐車場も混み合う可能性がありますので、できたら平日に鑑賞していただきたいこと、また坂出駅と会場のシャトルバスをできるだけ利用していただきたいこと、これらの広報を強化したいと思います。これからも秋会期までたくさんの方に楽しんでいただき、また大きな混乱がないように、平準化や、スムーズに見ていただくための対応について引き続き取り組んでまいりたいと思います。私からは以上です。よろしくお願いします。

【5.南米訪問団の派遣について】
記者:南米訪問団についてお伺いしたいです。香川と南米のご縁といいますか、移住なども含めて、他の県と比較して香川が人口比で南米により多く行った等、歴史上の経緯が他の地域に比べてもより深くあるのか、また経済交流を深めていきたいというお話でしたけれども、現状の南米との交流事業やこれから(の予定)がありましたら、教えていただければと思います。

知事:まず移住のことですけれども、香川県からは、いわゆる人口割合で見た場合に、全国の平均値よりも多く(南米に)移住者が行っております。そして、単純な比較は難しいところがありますけれども、県人会活動も非常に熱心に行っていただいて、その中で、香川県との青少年の交流も継続して行われており、南米からこちらの農業試験場に来られて農業の技術研修を受け、その技術を現地に持ち帰るなど、香川県と移住者との交流というのは継続的に活発に行われている、そういう関係にあろうかと思います。そして向こうからも、三世、四世の方々で、ぜひ日本で勉強してみたいという方がたくさんいらっしゃるということを、私も一昨年行きまして、直接、県人会の関係の方からお聞きしましたし、これからのことは未定の部分もありますけれども、これまでの大事な関係を続けていくことは双方にとって非常に有意義なことではないかと感じております。経済交流について、現時点で南米への香川の企業の進出は、距離のこともあり限定的になりますけれども、この間私が参りましたパラグアイは、南米の真ん中ほどに位置し、川沿いに物を出して物流を行うということで、少し不利な面があったのですけれど、道路整備も進んで、電力が豊富にあるとか、水が豊富にあるとか、南米の中で治安が非常に良いとか、そういったことで日本企業の進出も進んできていまして、向こうの政府もぜひこちらに進出されたらどうかと強い意向がありました。早速、私が一昨年行った後、香川県の企業が数社まとまって南米へ行って、向こうの商工会議所やJICAと協議を行い、まだ具体に進出のところまでは行っていませんけれども、関心がある企業様も出てきましたので、これから経済交流も深まってくるかと思いますし、今、香川県もそうですけれども、日本全体が人手不足の中で、今後、人材交流の面も可能性があるのではないかと考えております。

記者:南米訪問団について伺います。今、お話の中にも出てきましたように、南米には一昨年、周年事業として行かれたかと思います。今回の北伯も含め、「周年」と言いつつ細かく分類していくと結構(頻繁に)行くタイミングがあるかと思います。一昨年は、知事部局ではありませんでしたけれども、県議会の方での(海外視察の)コスパ、費用対効果が議論を呼んだ中で、今回の海外視察・周年行事への参加はコストの面から厳しい視線を浴びるかと思います。この点について現状のお考えを伺ってもよろしいでしょうか。

知事:公費を使っての訪問になりますので、コストについては必要最小限のものにしたいと考えております。宿泊するホテル等についても、安全面の確保を前提として、必要最小限のものにしたいと思います。

記者:単年度で成果が出るような事業ではないかと思うのですけれども、こういった海外交流や周年事業への参加の振り返りや、KPI(重要業績評価指標)も含めてお考えのことがあれば伺いたいです。

知事:訪問の後には、私自身が記述した報告を、一昨年も出させていただきました。確実に訪問の成果が残り、またそれが次に繋がるようにしっかりと取り組んでいきたいと思います。

記者:今のお話の中で、「県内の経済団体の関係者の方も」ということでしたが、外部というか、知事部局・県議会とはまた別の人を参加させるというのは、今回が初めての取組みになるのでしょうか。

知事:過去にはあったと聞いています。前回、お声掛けをしたのですけれども、時期が遅かったのか、参加の意思表示がなかったので、今回は今から声かけをして、いい機会ですので新しい経済交流のきっかけにしていただきたいと考えております。

【6.瀬戸内国際芸術祭ツアー中の船舶火災について】
記者:先週金曜日に男木島沖でありました、瀬戸芸のツアーに参加された方たちの船舶が火災した件につきまして伺います。まず発生時点で県への連絡等はあったのでしょうか。また、こうした火災を受けて、まだ秋会期まで続きますが、改めて県としても非常事態が起きたときの対応について、今後検討されていることがありましたら伺わせてください。

知事:発生後、県にも連絡がございました。今後の対策ですけれども、まず今回は民間事業者のツアーでございましたが、県が実質的に中心になっている瀬戸内国際芸術祭実行委員会が主催する「公式ツアー」というものがありまして、これは事業者に実行委員会が委託して運営していただいているものでございます。この委託している事業者に対して、今回のことを受けまして、5月18日に、ツアー実施に向けての安全確認の徹底を指示したところでございます。それから、今回の船の運航については四国運輸局が所管になると思いますけれども、四国運輸局と連携し、船舶の運航事業者に対しまして、安全管理の徹底を呼びかけたいと思います。今回のように、民間の事業者がツアーを行っているケースもありますし、今後も出てくると思いますので、旅行会社に対しまして、商品造成の際には船会社と連携することになりますけれども、安全の徹底をしっかりお願いしたいということも直ちに行っていきたいと考えております。

記者:公式ツアーへの呼びかけは、実行委員会として、それとも県として行ったのでしょうか。

知事:実行委員会は県が中心的なメンバーですので、県として行いました。

記者:今後の点検ですとか、ツアーに関連して新たに確認項目を増やすといった取組みなどはありますか。

知事:ございません。船会社が運航前に行う(点検で)、いろいろな項目が定められているので、しっかりと履行していただくこと、それを改めて委託業者から関係する船会社さんに指示を徹底することが中心になると思います。

記者:秋会期に向けて、改めて知事からの注意喚起、もしくは今回の受けとめについて伺わせてください。

知事:船の運航は安全の確保が何にも増して重要であります。瀬戸内国際芸術祭のこともあって、船の運航が増えてきております。船会社様、そして連携して進める主催者様には、ぜひ安全確保について今一度徹底をお願いしたいと思います。

【5.南米訪問団の派遣について】
記者:訪問団の件です。今のところ、人数や金額の規模などについては、固まっているものはありますか。

知事:これからでございます。
 

以上

 

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